親や子供の借金を家族が肩代りしなくてはいけない?

親や子供に借入があっても、連帯保証人になっていなければ、肩代わりして返済する義務はありません。
もし保証人になっているなら、親子関係の有無に関わらず、借主が返せない時には代わって借金を支払う必要があります。
金銭契約は、あくまでも個人に関するものです。

 

 

親や子供の借金の肩代わりを義務のように考えている人もいますが、それは勘違いです。
仮に親や子供が破綻した場合でも、自分が無事であれば生活を手助けすることもできるわけですから、一蓮托生にならないという考えも大切なのです。

 

借金の肩代わり返済要求は違法行為

借主以外の誰かに肩代わりを請求することを、「第三者請求」と言います。
第三者請求は、最近ではすっかり減りましたが、貸金業法の改正がある前は、テレビCMで見たことのある大手の消費者金融でも普通に行われていました。

 

もちろん、「払え!返せ!」といった直接的なものではなく、「ご協力いただけませんか?」といったソフトな言葉遣いで、貸付金を回収していたのです。

 

家族が、借金した親や子供のために進んで肩代わりして支払う金銭を受け取るのは構いませんが、本人以外に借金返済の請求を行うのは違法行為です。
もしそのような要求を受けたら、断固として断りましょう。

 

借金を肩代わりする返済義務はありません。
金融会社も法律に違反することは分かっていますので、しつこく肩代わりを要求することはない筈です。

 

借金の返済義務に例外はないのか?

親や子供の借金が、実はあなたに名義を貸していただけだったのなら、あなたは使ったお金を返さなければいけません。
お金の貸し借り(金銭貸借契約)は、要物契約といって、実物(この場合はお金)の授受があったかどうかが成立要件になるからです。

 

つまり、貸主との契約書の有無に関わらず、借りた本人との間に契約が成り立つわけです。
もちろん裁判所では、貸主はそれを証明する必要はありますが。

 

また夫婦間では、民法の第761条で日常家事に関する債務の連帯責任について規定がありますので、夫あるいは妻の借金でも返済義務が生じる場合があります。

 

親や子供から借金の肩代わりを頼まれたら?

応じるかどうかは、あなた次第です。
親や子供の借金を肩代わり返済して助けるのも、見離すのも、今までと、これからの家族の関係性によると思います。

 

ただし・・今後も同様の事態を引き起こさないよう、考えておく必要はあります。
せっかく借金を肩代わり返済しても、また借りられては、何をしているのか分かりませんよね。
ですので貸付自粛依頼するなどして、もう親が借入できないように対策する必要があるのです。

 

参考:貸付自粛依頼して借金癖を治す方法

 

相続で親の借金を返済する義務が発生

お金を借りたまま親に死亡されたら、相続財産には、その負債も対象として含まれています。
そのまま相続してしまえば、親の借金を肩代わり返済する義務が発生してしまいます。

 

 

親が借金を残していた場合どうすれば良い?

自分が借金をしたり、人の保証人になったりという場合は、返済条件などの契約内容を理解した上で、契約を締結していると思います。
しかし相続で負債を背負う事になった場合は、事情が異なります。

 

親が亡くなって悲しんでいる最中に、大金を借金していたことが判明すると、思考停止に陥る方が殆どです。
貸主から肩代わり返済の催促を受け、怒りを感じた方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

昔から「借金も財産の内」と言われているように、負債も相続の対象ですので、相続人の方には返済義務があります。
とは言え、いきなり支払いを迫られても、不可能な場合もありますよね。
ここからは親の借金の相続について解説していますので、参考にしてみて下さい。

 

親の借金が肩代わり返済できないほど残っていた場合

親の財産と負債を差し引きして負債の方が多かったり、そもそも負債が大きすぎて肩代わり返済もできない場合などは、相続放棄を行います。
プラスの財産を受け継がない代わりに、マイナスの負債を免除されるという方法ですね。

 

相続放棄は、相続開始(親の死亡を知った時)から、3ヶ月以内に家庭裁判所で手続きを行う必要があります。
何も手続きを行わなければ、不動産や現預金などの資産、借金などの負債を合わせて受け継ぐことになります。

 

親の借金と財産のどちらが多いのか分からない場合

プラスの財産とマイナスの負債のどちらが多いのか、簡単には判断できない時もあります。
例えば、親が自営業を営んでいて、売掛金や買掛金、貸金や借金がある場合など、財産と負債が入り組んでいると簡単には判別できませんよね。

 

そういった場合には、3ヶ月以内に家庭裁判所で「限定承認」の手続きを行えば、プラスの財産でマイナスの負債などを返済して、マイナスの方が多かった場合には相続人は債務を負いません。
プラスになる時だけ財産を受け継ぐという方法ですね。

 

親の借金が後になって判明した場合

相続開始から3ヶ月以内に、相続放棄も限定承認の手続きも行わなかった場合、プラスの財産もマイナスの負債も無制限に引き継ぐことを認めた事になります。
これを「単純承認」と言います。

 

では3ヶ月経過した後に、肩代わり返済できないような金額の親の借金が判明した場合はどうでしょうか?
こういった際でも、負債を知らなかった事を証明できれば、相続放棄ができるケースもありますので、諦めずに弁護士に相談してみることをお勧めします。

 

親が高金利の借金をしていたら弁護士に相談

キャッシング等の高利の借金が残っていた場合は、取引期間によっては過払い利息を請求できる可能性があります。
親の借金が多いからといって、慌てて相続放棄せずに弁護士に相談してみることをおススメします。
多額の過払い利息が返還されるかもしれませんよ。