自己破産にデメリットはないの?

債務整理と聞いて一番に思い浮かぶのが、自己破産ではないでしょうか。
一番よく知られている法的手続きであり、借金を帳消しにできる最終手段でもあります。
しかし、手続きを行う場合、メリットはもちろんのこと、しっかりと自己破産のデメリットについても把握したうえで行う必要があります。

 

破産のメリットについては、現在の借金がすべてなくなりというのが大きなポイントになってくると思います。
自己破産する事で、借金が0になり、厳しい取りたてなどからも解放されるのです。

 

しかし、その大きなメリットの為には、大きなデメリットが付いてきます。
様々な制限を認識した上で、実際に手続きを行うべきかどうかの判断が必要です。

 

ここでは、自己破産のデメリット、様々な制限等について紹介しています。
デメリットの一覧は以下の通りです。

 

  1. 所有財産の処分
  2. 仕事・職業の制限
  3. 住居・旅行の制限
  4. 借入制限
  5. 官報への掲載
  6. 免責許可の制限

 

それぞれに解説しているので、参考にしてください。

 

 

自己破産のデメリット1.所有財産の処分

まず、最大のデメリットは、ほぼ全ての財産を失う事です。
最低限の生活費以外はすべて失う事になるのです。

 

具体的には、99万円以下の現金(預金は20万円)以外はなくなるという事です。
自己所有の自宅を持っている人なら、そのマイホームも失います。
保険、株式、社債などの有価証券や、自動車、貴金属、高級家電、絵画などの貴重品も処分の対象となります。

 

自己破産で処分の対象外となるのは?

手続きを行っても、生活必需品は処分の対象外です。
家具、衣類、調理関係、生活家電などです。

 

債権関係では、生活保護、年金、小規模企業共済受給権、中小企業退職金共済受給権などが対象外です。
自営をやっている方などは、共済は取り崩さずに手続きを行った方が得策です。

 

自己破産のデメリット~退職金はどうなる?~

自己破産申し立て時点での退職金支給予定額の8分の1が処分の対象となります。
ただし、処分対象外となる財産は99万円です。
退職金予定額の8分の1をそれ以外の財産を合計した金額が99万円以下の場合は、処分の対象にはならないので、デメリットはありません。

 

退職間近の場合は、予定額の4分の1が処分の対象です。
これは大きなデメリットです。
退職金は、そもそも会社を辞めない限り出ませんので、こういった運用になっているのですね。

 

自己破産のデメリット2.仕事・職業の制限

自己破産の申請を行うと、手続きが完了するまでの間、以下の職業に就くことができません。

 

  • 弁護士
  • 公認会計士
  • 税理士
  • 理士
  • 公証人
  • 司法書士
  • 宅地建物取引業者
  • 証券会社外交員
  • 質屋
  • 風俗営業者
  • 古物商
  • 生命保険募集員
  • 損害保険代理店
  • 備員
  • 建設業者
  • 後見人

 

具体的には、「自己破産で資格制限される職業の一覧は?」を参考にして下さい。

 

自己破産のデメリット3.住居・旅行の制限

自己破産手続き中は、住所の移転と長期の旅行などが制限されることがあるのがデメリットです。
転居や旅行を行うには、裁判所の許可、もしくは郵便物の管財人への転送手続きなどが必要です。
これらの制限は破産手続きが終了すれば解除されますので、一定期間だけ我慢することになります。

 

自己破産のデメリット4.借入制限

いわゆるブラックリストに記載されます。
そのため、今後7年間ほどは、クレジットカードを作る事も、どこかでローンを組むことも、非常に難しくなるデメリットがあります。

 

こういった事故情報は、金融機関の間で共有される為、自分が借りた事のない業者に申し込んでも、事故者であることが簡単に判明し、審査で断られてしまいます。
破産者にお金を貸してくれるのは、正規に許可を得ている会社ではなく、いわゆる闇金である場合が殆どです。

 

また、連帯保証人がいる際には、その人にも迷惑をかける事になりかねません。
これらの自己破産のデメリットを考慮した上で、手続きを進める事をお勧めします。
知らなかった、ではすまされません。

 

自己破産のデメリット5.官報への掲載

政府が発行する「官報」への氏名掲載、本籍地の「破産者名簿」への登録などが行われます。
官報については、一般人は目にすることは殆どありませんが、金融事故者を狙う闇金などが、顧客候補のリストとして入手し、融資の勧誘を行ってくるといったこともあるようです。
破産者名簿は、管財人事件の場合のみ登録される為、およそ9割を占める同時廃止事件では関係ありません。

 

また、掲載期間も手続き中に限定されます。
自己破産に関する一連の処理が終了すると削除されますので、自己破産のデメリットというより、手続き中のものと言えるかもしれません。
戸籍・住民票などに掲載されませんので、周囲に知られることは、まずないと言えるでしょう。

 

自己破産のデメリット6.免責許可の制限

一度手続きを行って、免責を受けた後、7年間は再度免責を受けることはできません。
自己破産は、借金を帳消しにできる最終手段ですが、反面、債権者にとっては大ダメージです。

 

借金を繰り返しては免責ということが続けば、当然困ってしまうわけです。
双方のバランスを取るための期間が7年間、ということなんでしょうね。
自己破産を機会に生活を再建し、借入は慎重に行えば、デメリットと言えるほどのものではないとは思いますが。

 

 

自己破産したら家族にデメリットがある?

結論から言うと、家族にも影響はあります。
最初に説明したように、自己破産のデメリット一覧は以下の通りです。

 

  1. 所有財産の処分
  2. 仕事・職業の制限
  3. 住居・旅行の制限
  4. 借入制限
  5. 官報への掲載
  6. 免責許可の制限

 

一覧の中で家族に影響があるのは、以下の1点です。

 

  1. 所有財産の処分

 

自己所有の自宅を処分されるデメリットがある

自己破産すると、所有資産を処分する必要があります。
住宅も例外ではなく、任意売却なり、競売に掛けられるなりで、手放すことになります。
当然ですが、自宅を失うわけですので、住む場所に困ることになります。

 

これは、自己破産のデメリットの中でも、非常に大きなものです。

 

半面、自己破産者した本人以外が所有している不動産には影響はありません。
また、賃貸住宅についても、家賃を滞納していなければ、そのまま居住可能です。

 

家族に限らず連帯保証人にはデメリット

家族に限ったことではありませんが、自己破産者の借金の連帯保証人は、返済を肩代わりする必要が出てきます。
例えば、夫が借金で破産したら、連帯保証人の妻が代わって返済を迫られるのです。

 

 

こういった事態を避けるため、自己破産の際には、連帯保証人である家族も同時に手続きを行うケースが殆どです。

 

住宅ローンや、クレジットカードなどでは、連帯保証人を付けることは通常ないので、自営業者の方であることが殆どです。
こちらのページも、参考にしてください。

 

参考:自己破産したら(されたら)連帯保証人はどうなる?

 

自己破産したら選挙権が無くなるデメリットがある?

時々、選挙権がなくなるのかという質問がありますが、まったくのデマです。
お金を借りたことで、選挙権に影響することは一切ありません。
ちなみに、20歳以上で選挙権がないのは、以下の該当する場合です。

 

  • 成年被後見人
  • 禁錮以上の刑に処せられその執行を終わるまでの者
  • 禁錮以上の刑に処せられその執行を受けることがなくなるまでの者
  • 公職にある間に犯した収賄罪により刑に処せられ、実刑期間経過後5年間を経過しない者
  • 選挙に関する犯罪で禁錮以上の刑に処せられ、その刑の執行猶予中の者
  • 公職選挙法等に定める選挙に関する犯罪により、選挙権、被選挙権が停止されている者
  • 政治資金規正法に定める犯罪により選挙権、 被選挙権が停止されている者

 

自己破産したら結婚するときデメリットになる?

自己破産したことで入籍が影響を受けることはありません。
ただし、間接的にデメリットを受ける可能性がまったくないとは言えません。
例えば、結婚してマイホームを購入したくても、金融ブラックになっていて審査に通過しない、などの影響です。

 

 

それと、メリットなのかデメリットなのか微妙ですが、結婚によって「姓」「住所」「電話番号」など、個人を特定する情報が変わることで、金融ブラックの筈が、新たに借入ができるようになる場合があります。

 

金融機関が貸付を行う場合、信用情報機関に問い合わせを行うのですが、その際に借主本人を特定する情報がまるっきる変わっていると、ブラックであることが分からないからです。
戸籍謄本をみれば、旧姓なども判明しますが、貸付を理由に戸籍を照会することはできませんので、このようなケースが起きるわけです。

自己破産は、消費者側に立ってちゃんと相談できる法律事務所を選ぶ事が大切ですが、いきなり弁護士や司法書士と面談するのは勇気が必要ですよね。

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